6次産業化はどんな業種でも可能(4) すべての業種に可能

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<>自社ブランドの評判

A社が発信する初めての商品は、「anonymous(アノニマス)」と名付けられました。

無名の、匿名の、という意味です。技術勝負というA社長の覚悟のほどが窺われます。

おもしろいことに、その意図とは裏腹に、時を経ずして業界はシャツの製造元探しに躍起になったそうです。

一流ブランドに負けない品質のシャツが手頃な値段で売られていたからです。

最初はデザイナーの伝手をたどっての販売だったようですが、大手デパートからの引き合いが決定的でした。

ネット販売も始めた今では、アパレルメーカーとの「共同開発」という形で、新たなビジネスが広がりつつあるといいます。

 

<>六次産業は誰のもの?

冒頭で、「六次産業化」という言葉をよく聞くようになったと申し上げました。現在、六次産業化は第一次産業を中心に進められています。

そして、最初に「果たしてこの展開は第一次産業だけのものか?」という疑問を提示しました。

ご紹介したA社は、製造業ですので、第二次産業に分類されますが、流通・販売にまで展開して成功を収めました。

すぐには無理ですが、ゆくゆくは自分たちが必要とする素材作りにまで携わるようになりたいとA社長は考えているようです。

こうなると限りなく六次産業に近づいていきます。

 

<>すべての業種に可能性

今の仕事の上流までさかのぼり、あるいは下流まで下ってみて、ビジネスの幅を広げることは、どんな産業のどんな業種であろうと可能なのではないでしょうか。

なぜなら、これまで専門として特化してきたから揺るぎない核があるからです。

一気に広げる必要はありません。

徐々に手数を増やしていけばいいのだと思います。

外部リスクを低減する方法を検討してみてください。

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